図書館。
2冊連続で和田秀樹。
この人は沢山本書いているんだな。

大きく二つ。
メイン。ニートの人がまずやってみることは?
おまけ。ニートを持つ親御さんの方へ理解してほしいこと。

本題に入る前に、ニートとは何か、について書いてある。
日本のニートは5種類に大別できるらしい。

1.
「責任をとりたくない症候群」的ニート
正社員となって、責任をとりたくない。という考え。

2.
「社会的ひきこもり」的ニート
いわゆるひきこもり。
社会とのかかわりを拒絶しているのだから、働けない、学べない、訓練も受けられない。

3.
「パラサイトシングル」的ニート
働かないパラサイトシングル。

4.
「希望格差社会」的ニート
まず、希望格差社会とは、
高い希望は、家庭をはじめ、高レベルの環境にいないとかなえられない社会の仕組みになってしまっているのだ。
というものらしい。親が高収入や高学歴でないと、有名大学に入らないとか、そんな状態らしい。
で、最初から恵まれた環境にいない人が、高い希望を持たないでニート化する。

5.
「家族社会崩壊」的ニート
いわゆる終身雇用制度の崩壊。会社が何でも面倒を見てくれる時代ではない。
それで意欲を削がれた人がニートになる。

こんなに分類されるものなのか。これはこれで面白い気もする。
でも、ニートの説明はホドホドに、メインの精神論ゾーンに突入する。

必要なのは「アメ」と「ムチ」
人間も動物なのだから、ご褒美があれば頑張ってしまう。
著者は勉強に例えている。
いい成績をとれば、褒める。できなければ、叱る。
これは同意できる。自分もご褒美があったから中学の時は勉強を頑張ったもんだ。

「やる気」を出すための「希望の法則」
なんかややこしい名前がついているが、要は「出来る範囲の目標にしましょう」という話。
目標が高すぎると行動に繋がらない。罰が厳しすぎると、最初からやる気にならない。
1日に1社の会社訪問は辛いと思っても、3日に1回ならできるかもしれない。そういう風に、希望を持てる範囲の目標を立てるのがいいらしい。
できない=やらない、できる=やる。 これだと、オール・オア・ナッシングだ。
できない=できるくらいに減らす、楽にする。 著者はこういう発想を持たせたいらしい。

あとは、とにかくニートをやめることを薦めてたり、
「転職できる」という発想を持つ
資格取得に逃げるのも悪くない
学歴も上手に使え
ニート脱出では手段を選ぶべきではない
(これは、親の七光りで入社させるという、まさに手段を選ばず入社させている状況について肯定的な意見が書いてある)

親は強くあれ、という話もある。
親は「強い存在」でなければならない
ニート「俺が働かなくて困るか?」

悪い例:
親「困らない」(建前の返事をする)

悪い例:
親「困る」(本音の返事をする。ここまではいい。)
親「いい歳なんだから、さっさと仕事を探して自立しろよ」(ケンカを売る)

良い例:
親「困る」(本音の返事をする)
親「働くのは当然だと思う」(本音の返事をする)

どうやら言い過ぎても駄目なんだけど、本音で返すことが大切ということらしい。
親は、子どもと「同等」でもなければ、もちろん「目下」でもない。 にもかかわらず最近は、自分の子供に遠慮しすぎる親が多すぎる。らしい。
自分の子供がニートだと親はなかなか鍛えられそうだ。言葉の選び方がうまくなりそう。

後半の本題はそこそこに。結局面白かったのはニートの分類だったりする。
もっと掘り下げて欲しかったな。このタイトルの本読んどいて言えたことじゃないか。

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