図書館。
世の中に蔓延している「社会調査」の過半数はゴミである。
だってさ。刺激的な文章に釣られた。
実際に読んでみるとなるほど確かにいろいろと悪いことしてる。確かにゴミだった。

冒頭に出てくるのは
「下記の歴代大統領の中で最も良かったのは誰ですか。
ニクソン、フォード、カーター、レーガン」

1991年時点で生存していた大統領の中から選ぶらしい。
カーターだけ民主党で、残りが共和党なので共和党支持者の票が割れてカーター大勝利。ゴミ。

学者が生むゴミとか政府が生むゴミとかマスコミが生むゴミとか社会運動グループが生むゴミとか、とにかくいろいろと実例を挙げてゴミの作成手法から何から紹介してくれるので面白い。

例えば、キャリーオーバー効果。これはよく使われていると感じる。ドコモのプレミアアンケートとかでもよくある。
最後の質問に向けてアンケート対象者を誘導するアレのことらしい。

見出しの「自衛隊『必要』84%」という大きな文字を見て、「またやりおったな」とすぐにピンときたが、
(中略)
最後の質問は「自衛隊は、必要だと思いますか、必要ないと思いますか」というものだが、そこに至るまでの質問項目を読むうちに、自ずと自衛隊の活動ぶりが分かる仕組みになっている。具体的に言えば、自衛隊が行う仕事には、安全確保、災害救助、民政協力(急病人の輸送や不発弾の処理など)があることを「学習」させ、PKOの平和協力の意義を「教え」、ついでに自衛隊はシビリアンコントロールによって守られていることまで「思い出させ」、その上で最後に自衛隊の必要性を尋ねているのである。
(中略)
これは単なる工夫のレヴェルではなく、ある積極的な目的を持った「ごまかし」のレヴェルであると考える。


読売新聞1994年6月9日版の記事らしい。
これがキャリーオーバーか。素晴らしい効果だ。
時間の都合で後半は読んでないけどいつかまた読んでみたい面白い本。

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